Marco 知の鍵

ああ、ビブリア古書堂みたいな場所で一日中 本を読んでいたい。

 芥川龍之介

芥川龍之介 縁の地 大川端

せっかく両国まで歩いて来たんだもの、 芥川龍之介さんに縁のある場所に足を伸ばしてみようと思います。 両国の橋のたもと 以前、芥川龍之介の『ひょっとこ』『老年』『大川の水』を読んだ時、 大川 (隅田川) と百本杭に興味を持ち、一度キッチリ歩いてみた…

芥川龍之介 『父』

なんとも切ない短篇です。 【あらすじ】 主人公(作者)が、中学4年の修学旅行の時の話です。 能勢という人を笑わせるのが得意な同級生が、集合場所で、通行人の特徴を捉えて辛らつなあだ名を付けるのに、同級生はウケまくっています。その時、体裁のあがら…

芥川龍之介 『虱』

【あらすじ】 長州征伐に向う船上での話。 虱に悩まされる武士たちだが、森という武士が、虱を集めて “ 飼う ” と言い出す。 虱が体にたかっていれば、痒いから掻く、掻くから温まる、温まるから眠くなる、眠くなれば痒いのも気にならない、というのだ。 そ…

芥川龍之介の鼻

禪智内供の鼻と云へば、池の尾でも知らない者はない。長さは五六寸あって、上唇の上から顎の下まで下がってゐる。形は元も先も同じやうに太い。云はゞ、細長い腸詰めのやうな物が、ぶらりと顔のまん中からぶら下がってゐるのである。 で始まる『鼻』は、大正…

芥川龍之介 『ひょっとこ』

『ひょっとこ』は、大川端を舞台にした小説として『大川の水』『老年』に次ぐ三作目になります。この3つを“大川端3部作”と呼ばれているそうで、なるほどテイストは同じかも知れません。 【物語の序盤】 流石、生まれ育った土地を舞台にしているだけあって…

芥川龍之介 『老年』

『老年』は、生前の単行本にはならなかったが、芥川龍之介の「処女作」にあたる作品。 【あらすじ のようなもの】 物語は、橋場の玉川軒という料理屋で行われた一中節(いっちゅうぶし)の順講(意:おさらい)に、 小川の旦那や中洲の大将など多くの人が集…

芥川龍之介 『大川の水』

まるで老齢作家の懐古作品のようにも思えますが、このエッセーを書いた時、彼はまだ、文壇にデビューする前の若者でした。 (※ 大正三年(1914年)4月1日発行の雑誌『心の花』第十八巻第四号に「柳川隆之介」の署名で掲載されたが、本文末に(一九一二、一、)と…

芥川龍之介 『バルタザアル』

徳冨蘆花から始まり、大佛次郎、久米正雄、里見弴といった鎌倉に関連する作家たちの作品を濫読するなか、この辺で芥川龍之介の作品をまとめて読んでみようと思い立った。 芥川作品といえば、恥ずかしながら『羅生門』『鼻』くらいしか読んだことがない。 こ…

芥川龍之介『青年と死と』

いかにも芥川龍之介が好きそうな題材。この作品の元となったのは「龍樹菩薩伝」で、龍樹は、大乗仏教中観派の祖で八宗の祖師と称される人。真言宗では、真言八祖の1人であり、浄土真宗の七高僧の第一祖とされているそうです。その龍樹の俗伝の中に、以下のエ…

偶然の賜物

Aneyと鎌倉に行き、道草した『鎌倉文学館』は、来きたいと思いながら、なかなか機会がなかった場所。 旧前田公爵別邸で “ 海を見下ろす瀟洒な洋館 ” “ バラ園の見事な景勝地 ”として人気のようですが、館内には、鎌倉文士を中心とした作家たちの直筆原稿も展…

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