Marco 知の鍵

ああ、ビブリア古書堂みたいな場所で一日中 本を読んでいたい。

作家 さ行

『嵐のなか』 著:島木健作

この本は、1949 ( 昭和24 ) 年、島木健作の死後 刊行されたものである。 『嵐のなか』が単行本になったのは《この全集が最初》と聞いて探していた。 カバーもちぎれ、中もシミだらけだが、読むのになんら問題はない。 かえって当時のことが想像できる気がし…

島木健作著 『獄』という本

島木健作著『獄』を読了。名著でした。考えさせられました。収録されているのは「癩(らい)」「苦悶」「転落」「盲目」「医者」という5篇で、いずれも獄中での思想犯の話。癩……思想犯として投獄された太田は、刑務所で結核を発症し隔離監房に移される。 そこ…

島木健作の古書

前回、百花文庫で島木健作の『土地』を読んで以来、気になる存在になった作家です。 北海道に生まれた彼は、34歳の時に鎌倉に移転しています。結局彼は、肺結核で42年の生涯を鎌倉の病院で閉じたそうで、お墓も鎌倉の浄智寺にあるのだそうです。 気になる人…

百花文庫で島木健作『土地』を読む

百花文庫にハマってしまい、次に入手したのが、島木健作著 『土地』でした。 島木健作という方は、この本で初めて知りました。何の予備知識もないまま読みはじめ、どっぷりのめり込みました。 至極 読み易く、登場人物に対する表現が端的でわかりやすい。 主…

志賀直哉 『早春の旅』 『ジイドと水戸黄門』 『池の縁』

百花文庫で、志賀直哉著 『早春の旅 他二篇』を読了。 この本に収められている三つの短編は、お子さんたちとの様子を書いたものです。 直哉さんには、義理のお母さんが産んだ年の離れた兄弟たちがいます。 その兄弟のことや、祖母、実母、義母のことを、彼は…

百花文庫について

創元社発行の百花文庫 という素敵な本に出合いました。手に入ったのは、志賀直哉著『早春の旅 他二篇』 状態は、なかなかのもの。 現在の文庫本と違って、凄く薄くて良い紙を使ってる。 でも薄すぎて裏面の字が写ってる。 文庫というより、小冊子という感じ…

志賀直哉 『雨蛙』

『雨蛙』は、大正13年1月、志賀直哉が41歳の時に書いたもので、翌年4月改造社より短編集『雨蛙』として出版されました。 この12年後やっと『暗夜行路』が完結したんですが、『創作余談』によれば、当初この作品は『暗夜行路』を書きあげたら書こうと思ってい…

志賀直哉 『暗夜行路』

暗夜行路 ( 前篇 ) 、途中でちっと停滞したけれど、おおむね良好に読了しました。( ワタシが読んだ ) 筑摩現代文学大系20 には、前編しか入っておらず、後編読むなら、もう一冊買わないとならない。買っちゃう? これ ↓ (ヤフオクで、1000円~40000円) 後編を…

志賀直哉 『或る朝』

祖父の三回忌の法事のある前日、信太郎は寝床で小説を読んでいると、並んで寝ている祖母が、「明日坊さんのおいでなさるのは八時半ですぞ」と云った。 「わかってます」と云った信太郎だったが、ランプを消したのは一時を過ぎていた。翌朝、信太郎は祖母の声…

志賀直哉 『菜の花と小娘』

1人の小娘が枯れ枝を拾いに山に行くと、 誰かに呼ばれたように思い、 辺りを見回します。 そこには雑草の中から只1本、 小さい菜の花が咲いてしました。 「お前、こんな所で、よく淋しくないのね」 小娘が言うと 「淋しいわ」 菜の花は親しげに答えます。菜…

逍遥のシェークスピア

昨日の「シェークスピア全集」を何故買わなかったか無性に悔やまれます。状態が良くないと言っても、何故 3,000円を惜しんだかと。 古書も骨董 (食器) も一期一会、買い逃したら明日はないと懲りているはずなのに。。。 夜中にふとマクベスのセリフが思い出…

ビブリア古書堂の事件手帖 第6話

毎週、楽しみにしていたビブリアですが、正直言うと3、4話はダレた感じがしてました。 1、2話に比べてテンポが違うって言ったらいいかしら。鎌倉ロケも少なかったし。 ところが6話で盛り返したようです。 「こんな役で、この人 何かありそう ⵈⵈ 」と睨んでい…

里見弴 著『桐畑』

この本は、1947年 ( 昭和22 ) 8月20日、桃季書院から発行されたものです。 題簽(だいせん) は、白樺派の同人で同い年の 長與善郎 の手によるもの。 見事です。 今年10月、早稲田の古本市で手に取り たちまち魅了された装丁で、 クタクタの和紙の手触りが心地…

里見 弴 著『俄あれ』

題 名 : 俄あれ niwaka are 著 者 : 里見 弴 satomi ton 初 版 : 文章世界 1916年(大正5年)07月 底 本 : 講談社文芸文庫『初舞台/彼岸花 里見弴作品選』 2003年05月10日 読了日 : 西原図書館蔵書 2012年04月20日 まるこ 里見弴 第二弾。『俄あれ』を…

里見 弴 著『河豚 ( ふぐ ) 』

題 名 : 河豚 fugu 原 題 : 実川延童の死 jitsukawa endou no shi 著 者 : 里見 弴 satomi ton 初 版 : 白樺 1913年(大正2年)12月 底 本 : 講談社文芸文庫『初舞台/彼岸花 里見弴作品選』 2003年05月10日 読了日 : 西原図書館蔵書 2012年04月19日 昭5…

『王妃の離婚』 佐藤賢一

題 名 :王妃の離婚著 者 :佐藤賢一発 行 :集英社発行日 :2002年05月25日読了日 :2009年02月10日 離婚を強いられる王妃を果たして救えるのか。第121回直木賞受賞作 もうり また、どうしてフランス時代小説? まるこ 本屋さんの棚から呼ばれたって感じか…

当ブログは、メインブログから《書籍・映像・音楽》関連を抜粋しています。
全てのコンテンツは、こちら →GARADANIKKI にございます❤