池袋の古本市で、江戸川乱歩の少年探偵シリーズ『鉄塔の怪人』を見つけた。
裸本で、あまり状態はよろしくなかったが、500円だったので購入する。
江戸川乱歩は先日、ドラマ『ビブリア古書堂の事件手帖』第10話でも取り上げられ、事件の鍵を握る女性が、子供の頃、光文社版とポプラ社版のどちらで少年探偵シリーズを読んだかに栞子さんが目をつけ《光文社とポプラ社とでは、題名が違うものがある》といって事件を解決していた。
そんな話を思い出しながら手に取ったのは光文社版だった。
ポプラ社の方は『鉄塔王国の恐怖』というタイトルらしい。
「そういえば、ポプラ社版どこかで見たな」と古本会場をもうひと廻りしたが見つからなかった。
気になった古書は、即 買わないと二度と手に入らないというのは、何度も経験済みだったのに。
しっぱい。
古本市の会場には、数か所かレジがあり、各所3人位の古書店主が詰めている。
その1人の方に「少年探偵シリーズ ありますかね」と聞いてみた。
するとすかさず「ポプラ社? 光文社?」と問い返された。
古書店業をしていたら、そのくらいは “いろはのい” なのかも知れない。
結局、さっき見かけた少年探偵シリーズは見つかりませんでした。
因みに。
私が購入したのは裸本だったが、もしこの表紙絵付きなら高額なんそうだ。