著:高三啓輔 ( Takami Keisuke )
非常に興味深い一冊です。
この本を知ったきっかけは、里見弴の小説『潮風』。
小説の舞台がこの旅館で、冒頭部分に東屋の玄関先で大道芸見物をしている逗留客や仲居たちの様子が、見事な筆で描写されています。
潮風を読んだのは、丁度 鵠沼から藤沢にかけて散歩をした直後でした。
さて本書では、東屋旅館が芥川龍之介、武者小路実篤、川端康成をはじめとする数多くの文士たちを魅了し、作品のモデルにもなっていることを紹介しています。
筆者は、鵠沼という場所の歴史、関東大震災の被害状況、結核患者が静養するようになった経緯などにも触れ、詳しく説明しています。
鵠沼を歩く際の、良きバイブルに出会えました。
高見啓輔さんは朝日新聞記者。
この本で第12回大衆文学研究賞を受賞されています。
東屋本館から見た庭園の写真。
見事な池。
関東大震災前の東屋旅館概略図
「鵠沼を語る会」有田裕一・西忠保 両氏作成
東屋 二階七号室から江の島を望む
うぉ~っ!!
※ 鵠沼の様子は、『かっしーの家 鵠沼海岸を巡って』 で、かっしーさんが詳しく紹介されています。
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