Marco 知の鍵

メインBlogから本に関するものをピックアップ。ああビブリアみたいな場所で一日中本読んでいたい。

加賀百万石物語 著:酒井美意子

酒井美意子さんの本を読み続けている。 これは1992年 ( 平成4年 ) に書かれた作品。 タイトルに秘史とあるように、前田家で語り継がれた教えや、身内しか知らないような話も書かれている。 読めば読むほど、前田家が徳川幕府に恐れられた存在であったかがわ…

昭和マイラヴ 著:酒井美意子

酒井美意子さんの著書を乱読中。 今回は「昭和マイラヴ」というエッセー。 旧加賀藩主 前田本家第16代当主・前田利為侯爵の長女として生まれ、 1歳から4歳まで父の赴任先ロンドンで過ごし、 帰国後、学習院で昭和天皇の第一皇女・照宮成子内親王と同級・学友…

3つ数えて走りだせ 読了

エリック・ペッサンの「3つ数えて走りだせ」読了。 児童文学書なので、さくさく読めてしまった。 この本の主人公、アントワーヌとトニーは家庭に複雑な事情を抱えている。 ラストはそれが思いもかけない形で解決?する展開になるのだが、それはトニーの問題…

元華族たちの戦後史 1 序章 終戦前後 1

酒井美意子さん著「元華族たちの戦後史」を読んでいる。 これは冒頭の部分。 端的な文章。ハッキリしたものいいを、気持ち良く感じる。 そのころ、私は和歌山県日高郡由良村阿戸にある海軍の特攻基地・紀伊防備隊の近くの農家の二階に住んでいた。夫は昭和18…

『老舗の履歴書Ⅰ~元黒門町の空也』 著:樋口修吉

夏目漱石の『吾輩は猫である』の舞台となる苦沙弥(くしゃみ)先生の家で、迷亭や寒月などの来客があったとき茶菓子として出されるのは空也餅である。 その空也餅を、正月に椎茸で食べて前歯を二本折った寒月が食べると、欠けた前歯のふちにくっつくところから…

『メリイクリスマス』 太宰治 オリジナル原文

東京は、哀かなしい活気を呈していた、とさいしょの書き出しの一行いちぎょうに書きしるすというような事になるのではあるまいか、と思って東京に舞い戻って来たのに、私の眼には、何の事も無い相変らずの「東京生活」のごとくに映った。 私はそれまで一年三…

『富貴摟お倉』 村松梢風

村松梢風さんを知ったのはごく最近のこと。 富貴摟という横浜にあった料亭の女将であるお倉について調べていたところ、 この小説に出会いました。 村松梢風さんは昭和初期の大衆文学の大家で、かなり多く出版していらっしゃるようです。 でも、現存するもの…

芥川龍之介の鼻

禪智内供の鼻と云へば、池の尾でも知らない者はない。長さは五六寸あって、上唇の上から顎の下まで下がってゐる。形は元も先も同じやうに太い。云はゞ、細長い腸詰めのやうな物が、ぶらりと顔のまん中からぶら下がってゐるのである。 で始まる『鼻』は、大正…

芥川龍之介 『ひょっとこ』

『ひょっとこ』は、大川端を舞台にした小説として『大川の水』『老年』に次ぐ三作目になります。この3つを“大川端3部作”と呼ばれているそうで、なるほどテイストは同じかも知れません。 【物語の序盤】 流石、生まれ育った土地を舞台にしているだけあって…

芥川龍之介 『老年』

『老年』は、生前の単行本にはならなかったが、芥川龍之介の「処女作」にあたる作品。 【あらすじ のようなもの】 物語は、橋場の玉川軒という料理屋で行われた一中節(いっちゅうぶし)の順講(意:おさらい)に、 小川の旦那や中洲の大将など多くの人が集…

芥川龍之介 『大川の水』

まるで老齢作家の懐古作品のようにも思えますが、このエッセーを書いた時、彼はまだ、文壇にデビューする前の若者でした。 (※ 大正三年(1914年)4月1日発行の雑誌『心の花』第十八巻第四号に「柳川隆之介」の署名で掲載されたが、本文末に(一九一二、一、)と…

芥川龍之介 『バルタザアル』

徳冨蘆花から始まり、大佛次郎、久米正雄、里見弴といった鎌倉に関連する作家たちの作品を濫読するなか、この辺で芥川龍之介の作品をまとめて読んでみようと思い立った。 芥川作品といえば、恥ずかしながら『羅生門』『鼻』くらいしか読んだことがない。 こ…

『鵠沼・東屋旅館物語』 高三啓輔 著

『鵠沼・東屋旅館物語』博文館新社 著:高三啓輔 ( Takami Keisuke ) 非常に興味深い一冊です。 この本を知ったきっかけは、里見弴の小説『潮風』。 小説の舞台がこの旅館で、冒頭部分に東屋の玄関先で大道芸見物をしている逗留客や仲居たちの様子が、見事な…

芥川龍之介『青年と死と』

いかにも芥川龍之介が好きそうな題材。この作品の元となったのは「龍樹菩薩伝」で、龍樹は、大乗仏教中観派の祖で八宗の祖師と称される人。真言宗では、真言八祖の1人であり、浄土真宗の七高僧の第一祖とされているそうです。その龍樹の俗伝の中に、以下のエ…

渋谷の記憶

図書館で閲覧席が満席な時には、雑誌コーナーの長椅子で待つのが日課になっている。 そんな時必ず閲覧するのが『渋谷の記憶』という写真集。 時間つぶしにパラパラやるのに丁度いい。 ところが最近、この写真集が見当たらない。 司書の方に聞いたら、とうに…

『破船』 久米正雄

題 名 : 破 船 著 者 : 久米正雄 kume masao 初版本 : 新潮社 1922-1923 底 本 : 本の友社 久米正雄全集 ( 復刻版 ) 第5巻 読了日 : 2012年05月22日 // div{overflow:hidden}.fb_link img{border:none}@keyframes fb_transform{from{opacity:0;transfor…

『悼む人』 天童荒太

題 名 : 悼む人 著 者 : 天童荒太 発 行 : 文芸春秋 発行日 : 2008-11-30 読了日 : 2009-03-01 聖者なのか、偽善者か?「悼む人」は誰ですか。 善と悪、生と死が交錯する至高の愛の物語。第140回直木賞受賞作 もうり 君の薦めで読んでみたけど、オレは…

『王妃の離婚』 佐藤賢一

題 名 :王妃の離婚著 者 :佐藤賢一発 行 :集英社発行日 :2002年05月25日読了日 :2009年02月10日 離婚を強いられる王妃を果たして救えるのか。第121回直木賞受賞作 もうり また、どうしてフランス時代小説? まるこ 本屋さんの棚から呼ばれたって感じか…